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新概念に基づく医薬品の創製を目指した生体分子の新機能化

 糖やアミノ酸、タンパク質、核酸、脂質などの生体分子は、生命活動を行う上で欠くことのできない分子です。 これまで開発されてきた医薬品の多くは、これらの生体分子の作用を補足・増強・抑制することによって、その生理作用を発現しています。
 遷移金属錯体は、金属の酸化状態と、配位子の種類によって、脂溶性から水溶性まで様々な性質を示します。 さらに、高いキレート形成能と容易に酸化や還元を行えるという特異な反応性を示します。 このような遷移金属で生体分子を修飾すれば、生体分子の大きさはあまり変化しないのにもかかわらず、今までにないような新しい作用(機能)を示すはずです。 このような考えから、私の研究グループでは、この世界初の試みに挑戦しています。
 生体内では細胞構造を保持する機能しか持たない脂質を、コバルトを用いて修飾すると、極微量のコバルトしか入っていないのにもかかわらず、膜構造が非常に安定化されることがわかりました。 老化防止にもつながる膜の安定性や流動性の制御、神経細胞の賦活化にもつながる膜電位の制御、膜タンパク質の表面構造を認識して特定の膜タンパク質だけを特異的に変性させる斬新な概念に基づく医薬品の創製、などへの展開が期待されます。


反応例


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